希少植物とランの温室(リンバ・イルム)
クアラルンプール(マラヤ大学キャンパス)
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2026年10月時点で出典を確認済み
- 年代
- 2000
- 様式
- 冷却装置と霧噴霧を備えた収集用の温室
- 規模
- 24 m × 10 m(約240 m²)
- 状況
- ガイド付きの散策かボランティアの日のみ公開
1974年にマラヤ大学のキャンパスに創設されたマレーシア初の大学植物園リンバ・イルムの中にあるこの24 × 10 mの温室は、植物学者ウォン・クーン・メンの発案で、1999年9月から植栽が始まりました。冷却装置と屋根に取り付けた霧噴霧を備え、池と高架の歩道のある造園された半分と、系統的なコレクションを組み合わせています。希少種、固有種、絶滅危惧種のマレーシアの植物が1,800系統を超え、その中には野生のラン約235種があり、見学はガイド付きに限られます。
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歴史
リンバ・イルムは、マレー語で「知識の森」を意味し、マレーシア初の大学付属植物園です。1974年、拡大する植物学科のために、クアラルンプールのマラヤ大学キャンパス内、放棄されたゴム農園の跡地に設けられました。草創期を担ったのは、当時学科長だったW・R・スタントン教授(W. R. Stanton)と植物学者のB・C・ストーン(B. C. Stone)です。1974年8月26日に大学総長のスルタナ・バヒヤ王妃(Queen Sultanah Bahiyah)が正式に開園を宣言し、名称は副総長のウンク・A・アジズ(Ungku A. Aziz)が選びました。
1997年には、中庭を囲んで配置された赤レンガの建物が、事務室、標本館、実験室、常設展示をひとつにまとめ、庭園は一般に開かれました。その後まもなく、植物学者 Wong Khoon Meng の発案で、希少植物とランの温室が誕生します。植栽は1999年9月に始まり、2000年12月までに約1,000点の登録標本が根づきました。設営にも植物のラベル付けにも、ボランティアが力を貸しています。研究と教育の両方を目的とした温室で、1990年代後半に始まった環境教育プログラムとともに、常設展「雨林と私たちの環境」(Rain Forests and Our Environment)を発展させるものでもありました。
年月を経て、コレクションは充実しました。当初は何もない整然とした地面に並べられていた植物が、低地雨林を思わせる密な茂みに育っています。庭園は2024年に創設50周年を迎え、同年9月にはグラミ・レミ生物工学研究センター(Glami Lemi Biotechnology Research Centre)とともに、ひとつのアグロフォレストリー部門にまとめられました。
建築と構造
温室は、1997年に開館したリンバ・イルム本館の裏手にある2棟の大きな植物棟の一方にあり、Baeckea frutescens が並ぶ階段を上って行きます。寸法は24×10 m、約240 m²で、屋根に取り付けた回転式の皿形クーラーと霧噴霧装置が備わっています。
内部は2つに分かれています。床面積の約半分は造園された区画で、入口を入ってすぐのところに泡立つ池と高架の通路があります。残りは系統的なコレクション、主にランを収める区画と、新しく入った標本を板に取り付けたり鉢に植えたりする作業スペースです。植物は鉢ではなく、広く浅い基質の花壇に植えられており、自然の状態に近い配置になっています。湿度は、日中に何度も行う霧の噴霧と、温室内に植えられて水分を保つコケ類によって保たれています。参照した資料には設計者の名がなく、屋根や外装の材料についての記述もありません。
植物コレクション
温室には、マレーシア各地の希少種や絶滅の危機にある植物が集められています。登録標本は1,800点を超え、32科にわたり、シュウカイドウ科、イワタバコ科、サトイモ科、ラン、ヤシ、ショウガ科などが含まれます。展示される植物にはそれぞれ「UMC」の登録番号と、3つの区分のいずれかを示すラベルが付いています。EN は特定の場所に固有の種、RM はマレーシア国外では広く分布するが国内では稀な種、LF はかつて低地林に普通に見られたが生息地の消失で数を減らした種です。例として、ボルネオ固有の矮性のバナナ Musa beccarii、マレー半島南部だけに限られる Musa gracilis と Barringtonia corneri、ボルネオ北部の特定の岩質にのみ結びつき、1997年に記載されたサトイモ科の Alocasia melo などがあります。
野生のランは約235種、72属で、Calanthe、Paphiopedilum、Phaius、Spathoglottis などを含みます。Paphiopedilum rothschildianum はここで少なくとも3回開花しており、Bulbophyllum、Crepidium、Trichotosia といった高地のランも、霧のかかる空気に順応しています。公式サイトの数字はずっと少なく、40種余りとなっています。
見学案内
温室は、クアラルンプールとペタリン・ジャヤのあいだにあるマラヤ大学キャンパスの、リンバ・イルム本館の裏手に建っています。気軽に見学できる施設ではありません。庭園のウェブサイトによれば、入れるのはリンバ・イルムのガイド付きウォークか、ボランティアのゴトンロヨン(gotong-royong)の日だけで、問い合わせは庭園に行います。第1期のころも通常は公開されておらず、毎月第1土曜日に開かれるガイド付きウォークのあとに、時間があれば短い案内が行われていました。
本館にある、自分のペースで見て回れるよう設計された常設展「雨林と私たちの環境」や、庭園の薬用植物、ヤシ、竹のコレクション、また2016年に学生ボランティアが整備した K. M. Wong 植物学者トレイル(K. M. Wong Botanist Trail)と組み合わせると、見学がいっそう充実します。
3.13° N, 101.66° E
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