ピョートル大帝植物園のパームハウス
サンクトペテルブルク

2026年9月時点で出典を確認済み
- 年代
- 1896~1898年
- 建築家
- イェロニム・キトネルとN・I・ド・ロシュフォール
- 様式
- 歴史的な鉄とガラスの温室で、19世紀から20世紀初頭にかけて発展した複合施設
- 規模
- 温室群全体のガラス面積は合わせて約1 ha
- 状況
- 一般公開中
1713年にピョートル大帝が創設した薬草園の後継であるサンクトペテルブルク植物園は、1896年から1898年にかけて大パームハウスを建てました。そのころ、コレクションは約15,000種に膨らんでおり、当時は世界でも有数の豊かさでした。温室群は、レニングラード包囲戦の際のドイツ軍の爆撃でほぼ完全に破壊され、資料によれば、生き残った植物は約1,000株にすぎませんでした。戦後に再建され、コレクションは現在12,000分類群を超え、隣接するヴィクトリア温室には直径13メートルのプールがあります。
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歴史
アプテカルスキー島にあるサンクトペテルブルク植物園では、1730年代からガラス室で植物を栽培してきました。1736年の目録にはすでに、3棟の木造温室に921株の植物が記載されています。1823年にアレクサンドル1世(Alexander I)の勅令によって帝国の独立した機関となると、園長のフリードリヒ・フィッシャー(Friedrich Fischer)が1823年から1826年にかけて巨大な温室群を建設しました。その全長は合わせて約1.5 kmに及びます。1845~1849年には最初のパームハウスが、1853年にはビクトリア温室が続きました。
現在の大パームハウス(第26号温室)は、建築家のイェロニム・キトネル(Ieronim Kitner)とニコライ・ド・ロシュフォール(Nikolai de Rochefort)の設計により、1896年から1899年にかけて建てられました。E・M・アルナウトワ(E. M. Arnautova)による2015年のコレクション史によれば、隣接する第27号・第28号温室とともに1899年11月8日に公開されています。植物園自身のウェブサイトでは、1896~1898年とされています。
レニングラード包囲戦は壊滅的な被害をもたらしました。1941年11月15日、気温がおよそ−15°Cのなか、パームハウスの近くに爆弾が落ち、第16号から第18号温室が破壊され、ほかの温室ではガラスが吹き飛びました。ヤシは最初の夜のうちに枯れました。1942年1月、植物園はガラス室のすべての植物が失われたと記録しています。生き残ったのはおよそ1,000株で、暖房のある小さな温室か、職員の自宅に避難させて守られました。コレクションの再建は1943年に始まり、バトゥミ、のちにはスフミから送られた植物が用いられました。20世紀末には建物が危機的な状態に陥り、再建工事が行われて2003年12月に完了しました。そして2004年1月3日、17年ぶりに来園者を迎え入れました。


建築と構造
1899年に完成した大パームハウスは高さ23.5 mで、アルナウトワはこれを当時世界で最も高い温室だったと述べています。マングローブ温室(第27号)、ビクトリア温室(第28号)とともに、19世紀末の鉄とガラスによる一つの建物群を成しています。ビクトリア温室には直径約13 m(植物園によれば12.9 m)の円形の池があり、水面の面積はおよそ113 m²です。1853年の池が7.6 mだったのに比べると、大きくなっています。
時代の異なる建物からなる温室群全体の面積は、1 haを超えます。1990年代末に始まった再建事業は、まず大パームハウスから着手されて2003年末に完了し、続いて大型の亜熱帯温室が2005年に、第16号温室が2008年に完成しました。その時点では、約12棟の温室がまだ工事を待っていました。


植物コレクション
大パームハウスには、さまざまなヤシが植えられています。つる性のトウ(籐)、サトウヤシ、ヤシ酒を採るための種などがあります。このほか、ルッキンググラスツリー(looking-glass tree)やアリ植物といった熱帯の樹木も見られます。巨大なタケが屋根に向かって伸びています。隣の第28号温室は、Victoria amazonica(オオオニバス)をはじめとする水生植物のための温室です。
温室全体では、アルナウトワによれば12,500を超える分類群、植物園のウェブサイトによれば13,000を超える分類群が育てられており、そのなかには1,500種を超える希少種・絶滅危惧種が含まれます。最も古い植物は Selenicereus grandiflorus というサボテンで、植物園によれば1824年から栽培されています(ほかの資料では1857年とされています)。この夜咲きの花は、毎年大きく報じられる催しになっています。冬や学校の休暇期間には、大パームハウスで『虹のかけら』(Fragments of the Rainbow)と名づけられたラン展が恒例で開かれます。


見学案内
植物園は、ペトログラツキー地区のアプテカルスキー島の一角にあります。温室はテーマ別のルートで見学し、ガイド付きのことも多くあります。ルートは亜熱帯ルート、熱帯ルート、水生植物ルートの三つです。水生植物ルートは暖かい季節のみで、大パームハウスとビクトリア温室を巡ります。冬には、特にランの展示の時期に、パームハウスが熱帯ルートに加えられることがあります。オオオニバスの花が咲く夏が、最も見どころの多い季節です。屋外の樹木園が公開されているときは、温室の見学がそのまま公園の散策へとつながります。
59.97° N, 30.32° E
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出典 (7)
- botsad-spb.com/ru/oranzherei/vodnye/bolshaya-palmovaya-oranzhereya
- botsad-spb.com/ru/o-nas/istoriya
- botsad-spb.com/en/
- hb.karelia.ru/journal/article.php?id=3102
- new.ras.ru/activities/news/kak-v-gody-voyny-spasali-botanicheskiy-sad-petra-velikogo-bin-r
- en.wikipedia.org/wiki/Saint_Petersburg_Botanical_Garden
- fontanka.ru/2003/12/26/67151/
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