アメリカ合衆国植物園
ワシントンD.C.

2026年9月時点で出典を確認済み
- 年代
- 庭園は1820年・温室は1933年
- 建築家
- ロード・アンド・バーナム社
- 様式
- ガラスと鋼
- 規模
- 1933年に国会議事堂の近くへ移設
- 状況
- 一般公開中
アメリカ合衆国で連続して運営されている最古の植物園は、その起源を、1838年の太平洋へのウィルクス探検隊が持ち帰ったコレクションにさかのぼります。現在の温室は、ロード・アンド・バーナム社の工房によって建てられ、1933年に国会議事堂のすぐ南西に移され、ワシントンの制度的な景観のなかで象徴的な位置を占めています。2001年に完了した全面改修により、バリアフリーで持続可能な施設になりました。
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歴史
国立の植物園を設けるという構想は、1816年にさかのぼります。この年、ワシントンの学術団体である芸術・科学振興コロンビア協会(Columbian Institute for the Promotion of Arts and Sciences)が、植物を集め、育て、配布する場所を提案しました。議会は1820年に国会議事堂の西側の土地を協会に与えましたが、事業は行き詰まり、協会が会合を開かなくなった1837年に活動を終えました。
庭園の本当の始まりは、1842年です。1838年からチャールズ・ウィルクス(Charles Wilkes)が率いていた南太平洋へのアメリカ合衆国探検遠征隊(United States Exploring Expedition)が帰還し、多数の生きた植物を持ち帰りました。その多くはウォード式ケースで運ばれ、これが最初の恒久的なコレクションとなりました。当初は旧特許庁舎の裏手の温室で保管されていましたが、1850年に、国会議事堂の前に建てられたヴィクトリア朝様式の温室に移されました。そこは現在、国会議事堂リフレクティング・プールがある場所です。庭園はそれ以来、途切れることなく運営されています。この建物は1867年に、中央のドームと2つの翼棟を加えて拡張されました。
1933年、庭園はナショナル・モールを離れ、インディペンデンス・アベニュー沿いの現在地に移りました。そこには新しい温室が、国会議事堂建築官事務所(Architect of the Capitol)のもとで建てられました。同事務所は1934年からこの施設を管理しています。建物は1997年9月1日に閉鎖され、全面改修を経て2001年12月11日に再開しました。屋外の3エーカーのナショナル・ガーデンは2006年に完成し、石灰岩のファサードと屋根は2017~2019年に修復されました。


建築と構造
1933年築の温室は、アメリカを代表する温室施工会社ロード・アンド・バーナム社(Lord & Burnham)の手になるもので、石灰岩で正面を飾った建物とつながっています。この建物が、周囲の公式建築にふさわしい、記念碑的な存在感を温室に与えています。ガラス張りの部分は、アルミニウムの骨組みで支えられています。
施設全体では、2つの中庭庭園と、ガラスの下の10の部屋にまたがって、約28,944平方フィート(約2,700 m²)の栽培スペースがあります。中心となるのはトロピクス室で、高さ93フィート(約28 m)のドームを戴き、中二階の回廊がぐるりと巡っています。来園者はそこから林冠を見下ろします。
2001年に完了した改修では、建築の特徴をそのまま保ちながら、アルミニウムの骨組み、ガラス、床、そしてすべての建築設備が交換されました。現在は自動制御システムが天候を監視し、部屋ごとに温度、湿度、日よけを調整しています。2017~2019年の工事では、傷みの進んだ石灰岩のファサードと、雨水が入り始めていた屋根が手当てされました。
植物コレクション
植物園は9,500を超えるアクセッション(受入登録)、約44,000株を維持しており、その一部は1993年にアナコスティアで開設された生産施設で育てられています。温室の各室は、生育環境と用途で分けられています。ガーデン・コートは、繊維、食料、化粧品の原料となる経済植物や民族植物を紹介します。トロピクス室は熱帯雨林を再現し、世界の砂漠室はサボテンと多肉植物を集めています。そのほかの部屋では、ハワイの植物、薬用植物、世界に5つある地中海性気候の地域の植物、そして希少種と絶滅危惧種を扱っています。
ランのコレクションは約3,000点で、そのうち数百点がいつでも展示されています。コレクションに今も残る4株の植物は、ウィルクス探検隊と結びついていると考えられており、その中にはリュウビンタイ類とソテツ類が含まれます。この施設の始まりを伝える、生きた証しです。


見学案内
温室は国会議事堂の麓、ナショナル・モールの南東端にあるので、国会議事堂そのものや近くの博物館と合わせて気軽に立ち寄れます。入場は無料で、チケットは不要です。トロピクス室のドームの中二階の回廊も含め、10の部屋を歩くには、1時間から1時間半あれば十分です。屋外では、建物の西側にあるナショナル・ガーデンと、インディペンデンス・アベニューを挟んだ向かいのバルトルディ公園へと見学が続きます。公園は、自由の女神像の作者が手がけた記念碑的な噴水を中心に造られています。
38.89° N, 77.01° W
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