サミュエル・ワイアットのブドウ温室(ホルカムの塀に囲まれた庭園)
ノーフォーク州ホルカム(ノース・ノーフォーク)

2026年10月時点で出典を確認済み
- 年代
- 1780
- 建築家
- サミュエル・ワイアット
- 様式
- ジョージ王朝様式のブドウ温室:煉瓦のパビリオンに、木とガラスの片流れ屋根の温室が付く
- 状況
- 一般公開中(塀に囲まれた庭園、3月下旬から10月下旬)
18世紀後半にサミュエル・ワイアットがホルカム・ホールの領地のために整備した、6エーカーの塀に囲まれた庭園の中心に建つ1780年のこのブドウ温室は、新古典主義の正面をもつゴールト煉瓦のパビリオンと、木とガラスでできた南向きの大きな片流れ屋根の温室とを組み合わせています。10年以上使われず、構造上危険と判断されて、2018年にヒストリック・イングランドの危機遺産登録簿に載りましたが、同機関の支援で修復され、2022年に登録簿から外れました。現在はブドウ、柑橘類、オリーブ、ザクロ、メロンが育てられています。
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歴史
ノース・ノーフォークにあるホルカムの塀に囲まれた庭園は、18世紀後半にジョージ王朝時代の建築家サミュエル・ワイアット(Samuel Wyatt)によって整備されました。ブドウ温室も彼の設計で、登録記述ではこの建物を1780年としています。当時、菜園には高級な果物の供給が期待されていました。KLマガジン(KL Magazine)によれば、ホルカムでは1700年代末にはすでにパイナップルが栽培されており、当時は果実1個が、現在の価値に換算すると小型車1台分に相当したということです。
この庭園は20世紀に役割を変えました。1962年から2010年までは苗木園に貸し出され、その後、領地に戻って、各区画の段階的な修復と再設計が始まりました。1983年5月20日から指定建造物となっていたブドウ温室は、そのころには10年以上使われておらず、構造上危険と判断されて、2018年にヒストリック・イングランドの危機遺産登録簿に加えられました。
修復工事は、ヒストリック・イングランドの20万ポンドの助成金と、一部は文化復興基金(Cultural Recovery Fund)の支援を受けて、保存修復を専門とする施工会社メッセンジャーBCR(Messenger BCR)と、ケンブリッジの保存修復建築事務所 RH Partnership によって行われました。2022年11月、ブドウ温室は危機遺産登録簿から外れました。この工事は、塀に囲まれた庭園を蘇らせる5か年計画の一部で、庭園は2025年にRHS(王立園芸協会)のパートナー・ガーデンになりました。

建築と構造
ブドウ温室は2つの要素を組み合わせています。北側では、2階建て7ベイのゴールト煉瓦のパビリオンが主たる正面を構えています。階段状のパラペットの下でわずかに張り出した中央のベイには、磨き煉瓦でつくられた大きな楕円アーチが開き、イン・アンティス形式のイオニア式円柱に支えられた華麗な扇形窓が付いています。両開きの扉の脇には漆喰塗りのニッチがあり、2階の窓台の高さには、中央のベイだけが装飾された簡素な石の帯が走り、上げ下げ窓は精密に整形した煉瓦のアーチの下に並びます。コード・ストーン製の装飾、繰形のある軒蛇腹、切妻内側の煙突が、スレート屋根の下で全体を完成させています。
この建物の南面には、木とガラスでできた大きな片流れ屋根の温室が寄りかかっています。修復の対象となったのは、その木の構造、北側のスレート屋根、華麗なペディメントの扇形窓、外部の窓と扉、一部の石積み、そして内部の収納室でした。領地は内部を、温度が調節された明るく風通しのよい空間と説明しています。
植物コレクション
この温室には、鉢植えと地植えのブドウのコレクションがあり、温度管理が必要な、甘い香りのする繊細な植物も育てられています。柑橘類の越冬にも使われます。KLマガジンはさらに、オリーブ、ザクロ、そして16品種を育てるメロン・ピットを挙げています。
塀に囲まれた庭園のそれ以外の部分は、1エーカーの方形の区画4つと2エーカーの区画1つに分かれており、このテーマをさらに広げています。切り花用の庭には19世紀のブドウ温室があり、モモ、ネクタリン、ブドウが育てられています。1929年にトマス・メッセンジャー社(Thomas Messenger and Co.)が建てた大きな温室はフレーム用の庭にあり、そこでは地面を掘り下げたピットハウスの修復が進められています。ブドウ畑にはソラリスとレゲントがダブル・ギヨ仕立てで植えられ、バーン・バレー・ヴィンヤード(Burn Valley Vineyard)と共同でワインがつくられています。
見学案内
ブドウ温室は、ホルカム・ホールから西へ徒歩10~15分の、塀に囲まれた庭園の中にあります。庭園は3月下旬から10月下旬まで開いています。テーマ別の区画を巡るのは春と夏がおすすめで、ホールとザ・ヴィクトリア(The Victoria)に食材を供給する菜園から、切り花用の庭を経て、遅咲きの多年草と低木のあるエキゾチック・ガーデンまで続きます。シーズンを通じて、散策ツアー、アートのワークショップ、ガーデン・ショーが開かれ、見学はごく自然に邸宅とその公園へとつながります。
52.95° N, 0.79° E
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出典 (6)
- holkham.co.uk/about-us/our-properties/historic-properties/samuel-wyatt-vinery/
- holkham.co.uk/visit/the-walled-garden/
- britishlistedbuildings.co.uk/101049485-the-vinery-holkham
- lynnnews.co.uk/news/medieval-church-added-to-at-risk-register-after-fire-damag-9283467/
- klmagazine.co.uk/articles/holkham-walled-garden
- openstreetmap.org/way/1284451057
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