ティンテスフィールドのオランジェリー
ラクソール(ブリストル近郊、ノース・サマセット)

2026年10月時点で出典を確認済み
- 年代
- 1897年
- 建築家
- ウォルター・ケイヴ
- 様式
- 石とレンガ造りの新古典主義のオランジェリー(ガラス張りの寄棟屋根)
- 規模
- 平面は長方形で、7ベイ×3ベイ
- 状況
- 領地の入場で見学できる(ナショナル・トラスト)。毎年秋にカボチャの展示がある
ブリストル近郊のティンテスフィールドで、菜園にアントニー・ギブズのために1897年に建てられたこの新古典主義のオランジェリーは、切石と赤レンガでできており、ガラス張りの寄棟屋根を戴いています。設計は建築家ウォルター・ケイヴです。2002年にナショナル・トラストが領地を引き継いだときには廃墟に近い状態でしたが、ヒストリック・イングランドによってグレードII*に指定されています。石工の養成事業を通じて修復され、この事業は2011年に賞を受けました。現在は観葉植物と季節の展示が並び、毎年秋にはカボチャの展示が開かれます。
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歴史
ノース・サマセットのティンテスフィールド(Tyntesfield)は、グアノ貿易で財をなしたギブズ家(Gibbs)のものでした。ウィリアム・ギブズ(William Gibbs)が1843年に領地を買い、1863年から邸宅をゴシック・リバイバル様式の館に造り替えさせました。ウィリアムが1875年に亡くなると、領地は長男のアントニー(Antony)に渡り、アントニーは自分の足跡を残したいと考えました。選んだのは、邸宅からずっと離れた、壁とイチイの生垣でひそやかに囲まれた菜園で、そこで新しい設計を試みました。当時最新の様式による新古典主義のオランジェリーで、設計は新進の建築家ウォルター・ケイヴ(Walter Cave、1863~1939年)に任されました。
歴史的なオランジェリーを題材に建築の学位論文を書いたヘレン・ラングリー(Helen Langley)によれば、ティンテスフィールドはケイヴにとって最初の庭園でした。建物は、ヴィクトリア女王のダイヤモンド・ジュビリーの年である1897年のものとされ、1890年から1910年にかけて造り替えられた菜園の中に建っています。全体が見せるためのもので、観賞の役割をもつ生産の庭でした。ここでは大きなオレンジやキョウチクトウ、ツバキが育てられ、室内はときに歓迎会にも使われました。第二次世界大戦後は、ふつうの温室になりました。
2002年にナショナル・トラストがティンテスフィールドを引き継いだとき、オランジェリーは廃墟に近い状態でした。石の柱が何本も失われ、屋根はひどく傷んでいたのです。危機にある建造物の登録簿に載せられたのち、ヘリテージ宝くじ基金とコマーシャル・エデュケーション・トラスト(Commercial Education Trust)が一部を出資した事業で救われました。後者はシティ・オブ・バース・カレッジ(City of Bath College)の建築石材の保存修復を学ぶ学生のために、3年間の課程の費用を負担しました。主な施工はニンバス・コンサベーション(Nimbus Conservation)です。ウィキペディアは、予算を42万ポンド、2011年にイングリッシュ・ヘリテージ・エンジェル賞を受けたとしています。


建築と構造
ヒストリック・イングランドの指定記載(2002年4月29日からグレードII*)は、1897年とされる平屋の建物で、切石と赤レンガ造り、屋根はガラス張りの寄棟だと説明しています。平面は長方形で、東西の正面は7ベイ、南北の側面は3ベイあり、2つの長辺の正面の中央に入口があります。意匠は古典主義です。巨大なイオニア式の半円柱と、粗面仕上げの隅の付け柱がエンタブレチュアを支え、そのエンタブレチュアは柱の上で前にせり出します。西正面の中央のベイは、対になった付け柱をもつポルティコとして突き出し、上にはブロークン・ペディメントが載り、小さな円窓が開いています。
柱と柱のあいだには、ギブズ式の縁取りと要石をもつ大きな半円アーチ窓が開いており、いまは20世紀の亜鉛めっき鋼の窓枠がはまっています。記載はまた、建築の細部の一部が失われていること、内部には植物を並べる棚(ステージング)があることを記し、この建物をヴィクトリア朝後期の古典様式のオランジェリーの珍しい例と見ています。ナショナル・トラストはそこにイギリス・バロックの響きを読み取り、17~18世紀の整形式庭園のオランジェリーや日時計、彫像の精神に通じるとします。建物は、左右対称の切り花園の奥を締めくくっています。


植物コレクション
オランジェリーはもはや、当初のような規模の柑橘類の温室ではありませんが、ナショナル・トラストはこれを、さまざまな観葉植物を収める歴史的な温室として紹介しており、修復された建物の中で季節ごとの展示が行われます。当初は大きなオレンジやキョウチクトウ、ツバキが育てられていました。ヘレン・ラングリーは2024年5月の訪問で、柑橘類の香りをすばらしいと感じています。コレクションは控えめなままで、2015年の訪問記には鉢植えがいくつか見えただけとあります。
毎年秋には、オランジェリーでカボチャやウリ、ヒョウタンの年に一度の展示が開かれ、すべて菜園で育てた作物でつくられます。近くにある菜園のヴィクトリア朝の温室は、ナショナル・トラストの説明では一年じゅう季節の植物でいっぱいですが、2025年の来訪者は、いつも開いているわけではないと記しています。オランジェリーの前の切り花園は、邸宅に飾る花を供給しています。


見学案内
オランジェリーは菜園の中、切り花園の奥にあり、ゴシック・リバイバル様式の邸宅からはずっと離れています。見学は領地の入場券で行います。菜園と作業用の付属建物、温室、オランジェリーは短い立ち寄りで足ります。一日は、修復されたバラ園、テラス、パラダイス(Paradise)と呼ばれる樹木園、邸宅、広い庭園だけですぐにいっぱいになります。
いちばんのおすすめは秋の展示で、ナショナル・トラストはこれを10月に置いています。領地にはカウ・バーン(Cow Barn)というレストランがありますが、場所はオランジェリーとは別です。すぐ先にはブリストルがあります。
51.44° N, 2.71° W
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出典 (8)
- nationaltrust.org.uk/visit/bath-bristol/tyntesfield
- nationaltrust.org.uk/visit/bath-bristol/tyntesfield/visiting-the-garden-at-tyntesfield
- nationaltrust.org.uk/visit/bath-bristol/tyntesfield/history-of-the-garden-at-tyntesfield
- nationaltrust.org.uk/visit/gardens-parks/houseplants-to-see-in-our-conservatories-and-glas
- historicengland.org.uk/listing/the-list/list-entry/1061355
- helenlangley.co.uk/2024/07/tyntesfield-orangery-revisited/
- en.wikipedia.org/wiki/Tyntesfield
- openstreetmap.org/way/40698328
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