ウェントワース城庭園のヴィクトリア朝温室
バーンズリー、ステインバラ(サウス・ヨークシャー)

2026年10月時点で出典を確認済み
- 年代
- 1885
- 建築家
- クロンプトン&フォークス(チェルムズフォード)
- 様式
- ヴィクトリア朝の尾根・谷式の「鉄製ウィンターガーデン」
- 状況
- 一般公開中(ナショナル・トラスト)
ウェントワース城の領地を相続したばかりのトマス・ヴァーノン=ウェントワースが1885年に発注したこの鉄とガラスの温室は、チェルムズフォードの会社クロンプトン&フォークスが設計・施工し、暖房と照明も手がけました。グレードII*に指定されていますが、2000年代初めには非常に傷みやすい状態になり、2005年に足場で支えられたのち、解体されて、2012~2013年に約370万ポンドをかけて修復されました。現在はナショナル・トラストが運営する庭園の一部で、五大陸の植物を展示しています。
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歴史
1885年、トマス・ヴァーノン=ウェントワース(Thomas Vernon-Wentworth)はヨークシャーのウェントワース城を相続し、100万ポンドに迫る財産も受け継ぎました。彼はまもなく、一族が世界各地から集めたラン、ヤシ、シダなどの外来植物を見せるため、庭園に大きな装飾的温室を建てさせました。注文はチェルムズフォードのクロンプトン&フォークス(Crompton & Fawkes)が受け、建物の設計、建設、暖房、照明まで手がけました。同社はこれを「鉄製ウィンターガーデン」と呼び、1899年のカタログで最も良い位置に載せました。
20世紀を通じて、構造は徐々に傷んでいきました。「危機にさらされた建造物」の登録簿に載り、2003年にはBBCの番組『Restoration』に取り上げられましたが、一般投票には勝てず、2005年には崩壊を防ぐために足場で補強されなければなりませんでした。2011年、イングリッシュ・ヘリテッジ、カントリー・ハウス財団、ヘリテージ・ロッタリー・ファンド、欧州地域開発基金から、約370万ポンドの資金が確保されました。工事は2012年に始まり、2013年10月に終わりました。バーンズリー市長が2013年11月7日に温室を開き、一般の人々は翌日から入れるようになり、建物は現在、ワールド・アット・ウェントワース計画の入り口の役割を果たしています。2019年6月からは、庭園はナショナル・トラストが、ノーザン・カレッジおよびバーンズリー市議会と連携して運営しています。


建築と構造
グレードII*に指定されたこの建物は、鉄とガラスを組み合わせ、尾根・谷式、つまりヴィクトリア朝の温室に典型的なジグザグの屋根断面の原理でできています。床には幾何学模様のタイルが敷かれ、その下には、蒸気で動き、クロンプトンが供給した精巧な暖房システムが走っていました。この温室は、別の面でも技術的に先進的でした。1886年までに電灯が備えられ、バッキンガム宮殿に先んじて、英国でこの方式で照明された最初の場所のひとつだったのです。
修復では、シェプリー・エンジニアーズ(Shepley Engineers)がすべての部材を調査し、タグを付けて解体し、構造をバーンズリーの工房に運びました。残せる錬鉄と鋳鉄は修理され、新しい錬鉄のガラス桟、鋳鉄の樋、シュー、柱のほか、窓、扉、屋根のユニットが新たに作られました。屋根のベイは、塗装の前に工房で試験的に組み立てられ、その後、骨組み全体が現場に戻されて再び組み上げられました。


植物コレクション
当時の記録は、ヤシ、木性シダとほかのシダ、ベゴニア、オレンジとライムの木、ナンヨウスギ、複数のつる植物で満たされた温室を描いています。つる植物には、交配種のトケイソウと Cobaea scandens があり、トケイソウ類が屋根いっぱいに仕立てられていました。
現在、ナショナル・トラストは五つの大陸の植物を展示しており、季節を問わず何かしらが咲いているように選ばれています。夏にはストレリチアの花が見どころのひとつです。温室には、「ひざまずく男」として知られる像についての解説展示もあり、ウェントワース家と奴隷貿易とのつながりを取り上げています。
見学案内
温室は、バーンズリー近郊のステインバラにあるウェントワース城庭園の到着地点の役割を果たしています。領地には三つのナショナル・コレクション、すなわち Camellia x williamsii、モクレン類、原種のロードデンドロンがあり、2月下旬から7月上旬にかけてが見頃で、アザレアの見事な展示もあります。見学には、18世紀初頭のフォリーであるステインバラ城(現存する塔からは広い眺めが得られます)、生け垣をユニオン・ジャックの模様に配したユニオン・ジャック・ガーデン、レディ・メアリー・モンタギュー(Lady Mary Montagu)に捧げられた円形堂、太陽の記念碑が含まれます。領地全体を無理なく回るには、半日あれば足ります。
53.52° N, 1.52° W
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