エイヴリー・ヒル・ウィンターガーデン
ロンドン、エルサム(グリニッジ)

2026年10月時点で出典を確認済み
- 年代
- 1889
- 建築家
- T・W・カトラー
- 様式
- 鋳鉄の骨組みにガラスのドームを載せた、古典様式のヴィクトリア朝ウィンターガーデン
- 状況
- 一般公開中。建物の傷みが激しく、一翼が閉鎖(2025年末)
指定登録では1889年に完成したとされ、T・W・カトラーが設計したこのウィンターガーデンは、硝石貿易で財を成したジョン・トーマス・ノース大佐のために、エルサムのエイヴリー・ヒルに建てた邸宅の隣に造られました。中央の背の高いドームを含むガラスのドームを戴く三つの区画は、リベット留めの鋳鉄の骨組みの上に載っています。第二次世界大戦で被害を受け、1962年に修復を終えて再開しました。グリニッジ大学が所有し、熱帯植物、ツバキ、大理石のガラテア像があります。一翼は2025年末に閉鎖されました。
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歴史
1842年にリーズで生まれたジョン・トーマス・ノース(John Thomas North)は、チリの硝石貿易で財を成し、1882年にエルサムに居を構えました。そこで建てたエイヴリー・ヒルは、宮殿のような邸宅で、庭園はイングランドで個人の邸宅のためにつくられたなかで最も広く、最も費用のかかったものに数えられました。ウィンターガーデンは、ロンドン・ガーデンズ・トラストの目録によればT・W・カトラー(T. W. Cutler)の設計で、指定登録では1889年とされています。同じ目録は1888年ごろとし、1890年とする記録もあります。
1896年にノースが亡くなると、ロンドン州議会が1902年7月にこの地所を取得し、温室と大佐の庭園を中心に整えて、1903~04年に公園として開きました。1906年からは、邸宅は教員養成学校となり、英国で最初期の女子専門のもののひとつでした。この学校は1985年にテムズ・ポリテクニックと合併し、同校は1993年にグリニッジ大学となりました。
第二次世界大戦で被害を受けたウィンターガーデンは、1962年に修復を終えて一般に再開し、1973年6月8日からグレードII指定建造物になっています。21世紀の初めには手入れが行き届かなくなり、保全工事のために一時閉鎖されて、2010年に再開しました。2014年には、温室とその植栽をヴィクトリア朝の状態に戻し、邸宅と温室の両方を一般に公開するという大学のプロジェクトのために、活動計画が作成されました。大学は2020年に邸宅の敷地を離れました。2025年12月、地元紙は建物の状態が悪く、一翼が閉鎖されていると伝えました。ちょうど、邸宅の敷地に計画されていた男子校が、取りやめになろうとしていたときです。その売却は修復の資金となるはずでした。
建築と構造
指定登録の記述は、ドームのガラス屋根をいただく3つの区画からなる古典様式の建物としています。ペヴスナー(Pevsner)は、シダ園と温室に挟まれたドーム付きの家と見ていました。平屋の中央棟は、赤レンガの7つのベイが粗面仕上げの付け柱で区切られ、12の窓と軸線上の扉があり、園芸を象徴する彫刻を施したレンガの人物像と植物が飾られています。
屋根は、外側の部分には勾配の緩いガラスが架かり、中央には背の高いガラスのドームがあって、頂華にエロス像を載せた木造のキューポラを冠しています。翼棟にもドーム型のガラス屋根があり、小さな方形のキューポラが載っています。内部では、リベット接合の鋳鉄の骨組みが、細身のコリント式風の鉄の柱の上に円弧状のアーチを架けています。
東翼には円形の池があり、今は小道が取り巻いています。噴水の中心には白大理石の『イルカに横たわるガラテア』が、灰色の大理石の楕円形の台座に載っています。ペヴスナーは全体を「ロンドンに残る、こうしたヴィクトリア朝の華美な建築物のうち最良のもの」と呼びました。2010年に完了した工事は、雨樋、窓、暖房、装飾に及びました。
植物コレクション
ロンドン・ガーデンズ・トラストは、熱帯の樹木や植物がよく植えられた温室と説明しています。2010年の工事では、東翼の池のまわりに水生植物が入り、温室にはツバキと、ジョン・トーマス・ノース自身が集めたものに通じるチリの外来植物が植え直されました。
植栽は、グリニッジ大学が雇用する庭師が、友の会のボランティアに支えられて世話をしています。敷地には大きな彫刻作品もあります。1882年とされるレオポルド・アンシリョーニ(Leopoldo Ansiglioni)の大理石像『イルカに横たわるガラテア』で、4羽のブロンズの鳥とウミガメの群像が取り囲んでいます。像と池は2010年に清掃され、修復されました。
見学案内
ウィンターガーデンは、グリニッジ大学のエイヴリー・ヒル・キャンパスにあり、ロンドン南東部のグリニッジ区が所有する36 ha近い公共公園、エイヴリー・ヒル公園の中心に位置します。温室は引き続き一般に公開されていますが、建物の状態が悪いため、一翼が2025年末に閉鎖されました。そのため、事前にどこまで見学できるかを確認するとよいでしょう。公園は常時開放されていて、カフェ、子どもの遊び場、スポーツ施設があり、友の会は温室のまわりでボランティア活動を行っています。
51.45° N, 0.08° E
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出典 (7)
- averyhillwintergarden.org.uk/
- britishlistedbuildings.co.uk/101079082-avery-hill-training-college-conservatory-eltham-sou
- londongardenstrust.org/conservation/inventory/site-record/?ID=GRN001
- en.wikipedia.org/wiki/Avery_Hill
- greenwichwire.co.uk/2025/12/18/worries-for-winter-garden-as-plans-for-avery-hill-boys-scho
- parksandgardens.org/places/avery-hill-park
- juliaholberry.co.uk/projects/avery-hill-winter-garden-university-of-greenwich/
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